ハクセキレイと私の食事

この前ブラブラ双眼鏡もって鳥見散歩していたら、ちょっとした池にトンボが沢山群れて飛んでいて、それを狙うハクセキレイが道をチョコチョコ歩いている。向こうも私に気がついたが、セキレイはあまり人間を怖がらないのもあって、こっちを気にはしているけど、私に構わずトンボを捕まえようとしている。

 

それどころか私の方にチョコチョコ警戒しながらも近付いて来る。どうやら私の目の前を飛んでいる、交尾中のトンボを狙っているようだ。なるほろ。かしこい。明らかに単独で飛んでいるトンボより、交尾中のトンボは2匹の重み分、そこまで逃げるのも早くない。そういう事で後方でブンブン飛んでる単独トンボには目もくれず、仲睦まじい交尾トンボを狙って、上手にパクン!とゲットしている。何度か道路にこすり付けるような仕草をしているのは、トンボの羽を落としているのか、最終的に羽の無くなった細長いトンボを丸飲みしている。

 

ホラー映画でいったら何かそういういやらしい事しか考えていない、いかにも最初に殺られそうなカップルが、いかにもその通りに殺られてしまうあの世界感が、現実世界のトンボの世界でも起こっているのだな。カップルトンボが次々とセキレイに丸飲みされるのを見てそう思う。

 

今日は日帰りの出張で上司達と昼ごはんを食べるという苦しい1日であったが、そのおかげで久しぶりにラーメンを食べた。1年くらい食べていないのではなかろうか。ラーメン美味しいけど、ダイエッターにはヘビーな食べ物だ。上司達はラーメンだけではなくチャーハンセットにして食べているので、男の人っておじさんになってもわんぱくな胃を持っているものなのだな、と感心する。わたしゃ、ラーメン1杯食べるのもあまりの罪深さに神の前で懺悔しながら食べるというのに、それにチャーハンとは。炭水化物に炭水化物やぞ。何時間もの登山中のみ許されるべき行為であるぞ。と思っていたら、あ、そういえば今年西穂高岳の下山後に西穂ラーメン食べたと思い出し、全然1年振りでも何でもなかった。

 

ああ、早くまた夏山が来ないかな。来年はすぐに今年断念した奥穂高へ行きたい。そんなことを思いながらラーメンをすする。ラーメン美味しかったけど、やっぱり平時に食べるものでもないな。お腹がいっぱいだ。登山した時のみ、ラーメンやカレーを神に懺悔せずにお腹いっぱい食べる事が出来る。早く来年になってその幸せをまた噛み締めたい。