赤を食べて青を想う

今年初めての県外の山に有給を使って登りに行った。というかコースタイム3時間以上の山自体去年の奥穂高途中断念登山からしていなかった。今年は辰年だから縁起を担いで竜の名前のつくお山に登った。

 

登り初めから風が強いな、とは思っていたが尾根に出たら大袈裟ではなく人生初体験の強風を体験した。常々、人が吹っ飛ぶ程の強風なんてホンマにあるんかいな?と思っていたがあったわ。道幅も広いため問題なかったが切り立った尾根であったら飛ばされて滑落してもおかしくない強風だった。

 

頂上に立ったら、というか立っていても強風で体が持ってかれるのでフラフラしてまともに立っていられないが意地で写真を撮った。強風に目の表面の涙が持ってかれて片っぽに寄るので、半分だけ水に顔を浸したような視界になってて面白くてひとりでケタケタ笑ってしまった。こんな日に登山する人はいないのであろうか、頂上は私だけであったが、帰りには何人かとすれ違ったので、風強いのでお気をつけて、と言っておいた。

 

まず私のように少しなんかマヒしちゃってる人間ならまだしもまともな人は恐怖を感じるような風であったわ。今日は快晴で良かった。こんなに強風に吹かれても寒くはなかったが、昨晩フリースはいらないな、と思ってリュックに入れなかったのだ。今日は晴れだと分かっていても強風の事は失念していた。こういうひとつの判断の甘さで死ぬる時もあるのだ、どんなポカポカ陽気だろうが、せいぜい1000メートル級だろうが、絶対に備えを怠ったらダメだな、とめいいっぱい反省しといた。  

 

反省したらお腹が空いたのでこの前お母様が作ってくれた赤飯をおにぎりにしたものを強風に吹かれながら食べる。強風のせいで涙はでるわ鼻水はでるわ髪の毛爆発するわでその全てが赤飯にコラボしてくる楽しいランチ。おまけに帽子が吹っ飛びおにぎりコロコロならぬ帽子コロコロで、慌てて追いかけて拾う。景色は黄砂の影響か海も下界もハッキリとは見えぬ。次回はもう少し視界明瞭な時を選んで来よう。

 

でも今日はリフレッシュできた。渡ってきたばかりのオオルリも見えたし、いるはずなのにあんまり見れてなかったカケスも見れた。オオルリの深い青、カケスのキラリとした青、どちらの羽の色も美しい。今日の空も青くて綺麗だった。私はしみじみ青が好きである。青は地球の色だしな。特別な色であるぞよ。