オオルリと共に泣く

昨日は6月になるとヒルが出てとても登山どころではなくなる山を6月までに、という事で天気も良いし、夏鳥も見れるかもしれないと登山に向かった。

 

それで登ってすぐに夏鳥オオルリに出会った。綺麗な声で囀っている。濃い青に喉や羽の縁が黒い鳥なので、なんかコントラストがあって渋い深みのある青に見える。1羽が飛び回っていて、もう1羽はまったり木の枝でふっくら日光浴をしている。

 

律儀に夏になると来てくれるので嬉しい。別に私の為に来てる訳じゃないけど。キビタキは今日見えなかったけど、キビちゃんはうちの裏山にも来てくれるので、そのうち散歩してたら、あの愉快な黄色ペンギンみたいな姿を拝めるだろう。

 

最近従兄弟が亡くなった。歳は離れているけど、子供の頃は随分可愛がってもらえて、大好きなお兄ちゃんだった。お兄ちゃんはゲイだった。それが理由で色々苦悩や苦労があったようで、何度も死にたくなったという。今はすごくすごく大好きなパートナーさんに出会えて辛い癌の治療も、どうしてもパートナーさんと生きたいから頑張っていたらしい。人生て残酷だよな。死にたいと思っている時はこれでもかと人生ツラミ増し増しでくるのに、生きたいと思う幸せの時に急に奪いにかかるのだから。

 

生きたいと思っても病や事故で亡くなる事もあるのだから、基本私達は生きる事を選択できない。それに比べて死は生きていればいつでも選べる。それにプラスで死は急に選択権なしに頭上に降ってくるから、生きる事に比べて死はなんて容易いのだろう。

 

私たちは死んでる状態の方が正常なのだろうな。だから人間の100年、生きてる状態が異常なんだな。100年異常にもこの自然から急に形を成して生きろ、100年くらい、あ、でも、すぐに形崩れるからね、気をつけてね、では検討を祈る。てなもんなんだな。

 

オオルリを見ていたら、美しすぎて泣けたわ。多分お兄ちゃんの事もあるだろう。よく渡って来たね〜、て気持ちと、よく頑張って生きたね〜お兄ちゃん、て気持ちとごっちゃになって、山で1人泣き笑いしてて怖いわ。