裏山の鳥と野生動物

私のお散歩コースの裏山にはまあまあちゃんと鳥が来てくれる。でもルリビタキのオスは見た事がなかったのだ。メスはいっぱい見るし、ヒタキ系の警戒心の薄さ特有で結構近くで見れたりするので、それでも満足していたが。先日とうとうルリビタキのオスを見れた!まあ、居ないでしょ、と思っていたらフツーにいた。めっちゃ青いやん!かわいい!よくそんなに青くなるまで生きて来れたね!ありがとー!と話しかけながらニヤニヤ双眼鏡で覗きまくっておいた。

 

それから何回か裏山には行ったけど、それきりオスには会えてない。ルリ女子にはめっちゃ会うけど。結構1度きりの邂逅みたいな出会いは裏山である。去年の春はオオルリを、この前は小型の鷹やミヤマホオジロに出会ったが、1回ポッキリだ。いつも出会えるメジロコゲラヒヨドリホオジロ、次に会いやすいシジュウカラエナガアオジ、その次がジョウビタキルリビタキ女子、シロハラ、などなどだが、それと比べて1回ポッキリの子は出会えた時の事を何度も思い出して幸せに浸れたりする。と言ってもいつも出会えるメンバーもみんなむちゃくちゃ可愛いのでどっちにしても幸せだが。

 

鳥以外にも人のほとんど来ない山を散歩していると他の動物にも会ったりする。前は猪に出会って、あら?って声掛けたら悲鳴をあげて逃げられたが、つい最近はキツネに出会って、よっ!と手を挙げて挨拶したらやはりキツネだけど脱兎の如く逃げていった。だからさ、それ相応の山に行けば絶対その内熊に出くわすんじゃないかと戦々恐々としている。    

 

今付けている紛い品の熊鈴じゃなくて、付けてる自分の耳もイカれる程の熊鈴を手に入れればなるまい。

 

でも共通しているのは、わりと天気の悪い朝方や夕方に野生動物には会いやすい事だ。天気が悪いと人は山に寄り付かない。まして昼日中の活動時間を過ぎた時間は、人が少ないのを分かっていて、彼らもウロウロし始めるのであろう。そんな気を抜いていた頃に双眼鏡ぶら下げたニヤニヤしたアホっぽい人間が突如現れたら、人が山で熊に出会った時くらい恐怖であろうな。ごめんよ。

 

それにしても山は癒される。日々仕事で対人に向かないのに、対人的な仕事をやらなければいけない事もあって、休日くらい人を見たくない。都会であったらはそうなっても外に出ると人に会ってしまうから家に閉じこもるしかないが、ここはその心配はない。誰もいない。野生動物のみだ。本日はヤマドリを見た。赤茶色の美しいキジに似た鳥。野生動物に会った後は嬉しさと同時に少し怖さも感じる。どれだけ対人で疲れても安全圏にいると分かっている。でも山に来ると対人のストレスは無くなるけど、ああ、ここは安全な場所では無いな、と感じるのだ。だから逆に生きていると強く感じられるのだが。