ジョビ子に励まされる

ジョウビタキが渡って来た。そこかしこからヒッヒッ聞こえる。会社の駐車場には毎年メスが、団地の角にはオスのジョウビタキが縄張りを張っているが、今年も同じ場所にそれぞれメスオスいるから、去年と同じ個体かもしれない。そう思うとよく無事に帰ってきたとじんわり胸が熱くなるではないか。まな板のような平の胸でも。

 

女人の派遣さん達の争いがそこかしこで勃発しているが、席も離れているのでそこに関わらずに済んでいるので、ありがたい。女人が集まるとどうして争いが起こるのであろうか。戦争がなくならい事と、この小さなフロアで勃発する争いとで、規模の大小はあっても根幹は全く異ならないことを感じると、戦争無くすのがいかに難しいのかがよく分かる。

 

娘も学校の悪口合戦にほとほと困り果てている。絶対に誰の悪口にも同意するな、とアドバイスしておいたが、アドバイスするまでもなく、そうしているようだ。下手な人物の前で同意すると、悪口の言い出しっぺにされてしまったりするものだ。怖い怖い。

 

この前、部の課長達が今後の目標みたいなのをサラッと一言ずつ話す機会があったのだけど、私の以前の上司、優秀係長の一言だけはさすがだと思った。部長も副部長も他の課長も自分に火の粉がかからないことのみに腐心しているところ、色々部内の不満が出てきているので、意見を汲み取ってやっていかなければならない、と自分を諌めるように言っていたがその実、あれは部長や副部長に、おまいら部内課内の事無関心過ぎひん?っていうみんなの気持ちを代弁してくれたようなもので、脳内で1000人くらいの私がスタンディングオベーションしたわ。

 

この人、今の部長押しのけて早く部長になってくれへんかな、とみんな思ったであろう。

 

駐車場のジョビ子ちゃんもオレンジのお腹をふわふわさせて、しっぽをピコピコして同意しているではないか。かわいい。かわいい平和な世界であるが、小鳥達はそうも言っていられない厳しい自然を生き抜かなければならないので、仕事が嫌でも命取られるわけでもない私が、ジョウビタキよりしょんぼりしている訳にもいかぬ。ジョビ子、私テキトーに頑張っておくわ。