旅に出たいでござるよ

心が疲れている時はほんわりした物語とバイオレンスな物語に浸るのが1番である。そこで葬送のフリーレンを見ておんおん泣いた後、ジョン・ウィックを見に行った。

 

序盤に大阪が出てくるのだが、外国が抱くステレオタイプの日本をデザインしていて、毎回外国に出てくる日本に違和感を感じるものだが、段々慣れて来たのかその違和感も面白く受け入れる。いつまで経っても日本の印象は桜、武士、忍者、仁義、みたい感じなんだな。

 

そして一つの気付きを与えてくれるな。ベネチアとかパリとかその中にもその国に住んでる人はやっぱり違和感を感じたりしているのかもしれない。なんかいつもずんちゃずんちゃ薄暗いお城でパーティーとかしてるけど、そんなんないねん、文化財もっと大切にするねん、って思ってるかも。ベネチアの人ぽく出てくるけど、いや、お前の顔はドイツ系やろとかアイルランド系やろ、とかあるのかも。今回出てきた日本人が真田広之以外は、日系であるのが怪しい顔立ちのように。

 

アメリカ人が週末は芝のある庭でデカイ肉を焼いてる印象があるが、そればかりではないかもしれないなと思う。でも派遣さんの息子さんがアメリカに赴任になったらしく絶賛庭の芝を刈って近所の人呼んでバーベキューをやるらしいから、案外やっぱりデカイ肉を焼きがちなのかもしれないと思ったりする。

 

誰しも何かしらのイメージを植え付けられて生きているのであるな。葬送のフリーレン見ていて、遠い昔の仲間と過ごした至高の時間、みたいなのまるで自分の事のように感じで懐かしくて泣いたけど、よくよく考えたらそれも植え付けられた青春のイメージで、私にそのような思い出があっただろうか?と疑問に思う。

 

私はあったかもしれない、と思える思い出はあるがその時その場にいた他の人もそんな風に思っているか甚だ疑問である。そうなるとたまらなく葬送のフリーレンが羨ましくなるではないか。いつもお互い思い出している存在、って羨ましい。自分にはどんな人相手にも片思いすぎて、自分だけしかそう思ってないような自信の無さがある。それだから人付き合いは積極的になれない。

 

まあ、でも1人だけハッキリと向こうもそう思っていて思い出すたび涙が出る相手はいる。血の繋がらないおじさんだけど。本当に可愛がってもらえた。心底真っ直ぐに。山や田んぼでいっぱい遊んだ。まーちゃん、ありがとな、って言葉今も思い出す。天涯孤独同然だったおじさんに私は少しは幸せをあげれたかなあ、と思うと涙が出てきてしまった。ジョン・ウィックが奥さん思い出すシーンだったから、泣くにはまあベストのタイミングか。今日1日涙が出すぎる。仕事のストレスがしゅごい。働きたくないでござる。私も一生の仲間と旅に出かけたいでござるよ。