宇宙様のエネルギー

知らなかった。鶏だったなんて。本当に知らなかった。上の方々、副部長、部長、専務、常務と関わる仕事が多くなって気がついたが、上の方々は鶏だったのだ。

 

つまり、下をつつくのが仕事なのである。上からつつかれた鶏は自分より下をつつく、どんどん連鎖して、最近部長や副部長が係長をつつく所を聞いているのが辛くなってきた。マジで自分だったらとっくにキレてる。

 

私は上の方々は下の人を導く道を示して、方向性を示してそれに沿うように下は従っていけば良いのだ、と思っていたが、上の方々は自分では曖昧な事しか言わず、こちらに決めさせ、決めさせた割には計画性がないだのなんだの責め立てるのだ。いやいや、おまいらが計画性も何も目指す到達点を明確に持ってないのに、こっちに決めさせんなや。そーいう事決めるのがお前らだろうが、つつくことしか出来ぬ鶏が。以前の係長が優秀であったので、上司とはこういう頼りになる人の事だな、と思っていた自分が馬鹿だった。

 

大概の上司は責任逃れの馬鹿である。それで実務者をつつきまくって仕事した気になっている。今日の副部長の係長のつつき方は異常である。係長の話を最後まで聞かずに途中途中でつつくし、もっと能動的になれ、もっとやるべき事あるんじゃないか、と言っているが、そりゃ全部あんたらの事だわばかちん、と思わず胸ぐらを掴んでビンタしたくなった。

 

係長は仕事は遅い方だし、器用な方ではなくてのんびりした雰囲気があるが、仕事が遅いのは性格的なものの上に君らがつつきまくるから、叱られないように慎重さがいよいよまして余計仕事が遅くなっているのだ。悪循環である。私だったらあんなにつつかれたらケッてなって大半無視するね。

 

副部長も係長にだけには特別つつくが、あの空気の読めなさはどうであろう。あのつつき方ではやる気などあっても無くなるだろう。何故もう少し係長がやりやすいように立ち回ってあげる、という事を部長も副部長もしないのであろう。うちらという道具を上手く使いこなすのが君らの仕事なのに、使い方が下手過ぎて笑える。不器用か。そうか。不器用だったのか。私と一緒だな。親近感。なーんて湧くはずもないが。清水のように湧くのは殺意くらいである。

 

いや、いけない。この前見てたドキュメンタリーで言っていたではないか。私たちを動かす全てのエネルギーは、私たちそのものは、宇宙が誕生した時のエネルギーに繋がっている、と。壮大な宇宙のエネルギーの変換過程の壮大な旅の一助を私も担っているのね。感動。と思ったではないか。上司からの不当なつつきもその尊い太古の宇宙からのエネルギー循環のひとつの発現であるのね、感動。

 

って思うわけないだろ。このやろー。貴重な宇宙様からのエネルギーをクソみたいな使い方や使わせ方するんじゃないやい。と脳内で悪態ついて今日はさっさっと定時退社したわ。