評価書き換え

この前姉妹に会った。妹が、私は最近足が細くなる運動を続けている。どう?足が細くなった?と足を見せてきた。数年前までよく肥えた人種として30年ばかりを生きて来たお人とは思えない発言である。しかし30kg痩せるというこの世界から小学生一人分の質量を消滅させた人間から発せらる言葉には重みがある。黒タイツを履いているので実際細くなったかどうかよく分からないが、言葉の重みを尊重し、すごい!細くなってる(ような気がする)よ!と褒めておいた。姉はノーコメントだったが。

 

その後、ではでは最近10kmを1週間に1回走っていることにより小尻になってきた私の尻の成果も見てもらおうと、履いていたズボンを下ろしパンツ一丁になって、見て!私小尻になったでしょ?と姉妹に見せる。

 

姉妹は漫画でいう「・・・・」状態で私の尻を眺めた後、まず、言わせれてもらうがどこからどこまでが尻でどこからどこが足か分からないほど尻がでかい。このパンツからはみ出ているここの肉はどう考えても尻肉だろう。パンツに入りきっていない。ひどい。尻がデカすぎ。

 

と2人で尻へのダメ出し。くそ!と思い、では腹筋はどうか、少し筋肉質ぽくなってきたであろう?と正面を向いて腹を出すも、即、いや、本当に典型的な下半身デブだな!と姉妹に突っ込まれる。上半身のガリガリに対して下半身の肉量がすごい!と何の嘘偽りもない素直な真っ直ぐな曇りなき眼で感想を述べてくれる。

 

あとね、おねーちゃん、自分では駅伝の選手みたいな気持ちで走れてると思ってるけど、この前おねーちゃんの走ってるところみたら、ドタドタおばちゃんが走ってるそのままの光景だったからね?と妹がトドメを刺してくる。姉妹の忌憚なきご意見で満身創痍である。

 

姉妹とはありがたい存在だ。自分が都合よく見ている夢から胸ぐら掴んで両頬を張り手して目を覚まさせてくれる。このありがたい存在のお陰で何か勘違いした人、って存在にならずに済む。自分が幸せでいられて他人に迷惑かけない勘違いならおおいにして結構であるが、めちゃくちゃ他人に迷惑かけるタイプの勘違いしてる人もいっぱい見てきたからなあ。私ははどれが他人に迷惑かけない勘違いかどうか判断もつかぬ人間なので、とりあえず勘違いを気が付かせて頂いた暁には素直に自分評価の書き換えを即時におこなっておくのだ。

 

ということで、尻はまだデカイ、腹はまだたるんでる、駅伝の選手ではない、と評価を書き換えておいた。見てろよ、必ず尻を小尻にし、腹は筋肉バッキバキにし、1kmをカップラーメン出来る時間で走ってやるとは言えないが、カップラーメン1個を作った後にもう1個作りきる時間までには走ってやるからな!それで美味しくカップラーメン食べてやるからな!カレー味を!