静かなお山と昭和感

春うららという事で山登り。去年は春が来たと浮かれすぎて雪がたっぷり残っている山をアイゼンも付けずに登頂した反省がある。前日にヤマップの最近登った人の行動記録をみて、残雪の無い山を選ぶくらいは賢くなった。偉いぞ私。雪山はやらないと決めているからアイゼンも買わない。アイゼンを買わないから雪山には登らない。偉い、偉すぎる。無鉄砲を絵に描いたような人間だったのに、登山が私に慎重さを教えてくれた。ありがとう、山。

 

三重の方の山に登ろうかと思っていたけど目的の山は融雪で登山道が、ぐちゃぐちゃらしい。なんかそういう時用に登山靴につけて登る道具もあるらしいが、もちろんそんなアイテム持っていない。だから三重の山も諦めて別の山にした。

 

目的の山に向かう途中に、低山でも景色がすこぶるよろしくて人気の山があるのだけど、そこの駐車場から歩いて来る人が物凄く沢山いて、人気ぶりが伺える。しかしあんなに人が多いと山の中でゆっくりできなさそう。それに対して今日のお山は8人くらいしか出会わず静かで良かった。帰りには誰1人と会わなかったので、春の陽気に誘われて大声で歌って下山したくらいだ。

 

今日のお山は人にはあんまり会わなかったけど、岩の上に座ってお茶をしばいていたら、シジュウカラエナガ、ヒガラ、コゲラ、極めつけにアカゲラも見れた。背中が見えなかったし遠かったので、オオアカゲラアカゲラからハッキリ判断出来なかったが、どのみち大型のキツツキ類のドリルのように木をつつく音を初めて聞けて感動だ。最初まじで木を伐採してる機械音だと思っていたくらい大きな音だった。コゲラのコンコンした音とは違う力強いドドドドドっていう音だ。素敵。惚れる。

 

帰り道はちょっとした博物館に寄った。入ったら私しかいない。私しかいないのに何かシアターの15分くらいの映像を流してくれる。またその映像が、小さな博物館あるあるなのだが、めちゃくちゃ昭和感溢れているのだ。今や平成も昔になりにけり、なのにそれより前の昭和をここまで残しているとは。1人でニヤニヤして鑑賞する。おもろい。ああ、この映像に出てくる〇〇くんはもういい大人になってるよなあ。おじさんになってるよなあ。元気してるかなあ。と出演している子供の今現在が幸せである事を願っちゃうくらいは、昭和感溢れすぎて楽しくなってしまった。

 

展示を見始めたくらいには3人くらい別の人達も入って来た。展示室は、空調が壊れています、ごめんちゃい、とかいてあっただけに底冷えしている。寒さで震えて来たのでざっと見て早々に退散した。でも楽しかった。楽しかったので入口の受付の人に去り際にめちゃくちゃ元気にありがとうございましたあ!!って挨拶しといた。なんせこの博物館の仕掛けとしては1番頑張っているんじゃないかというエレベーターに必ず乗ってもらわなければいけないと思っているのか、来場者のタイミングを見計らって、エレベーターに誘うため立ち回りしている姿がめちゃくちゃいじらしくてニッコリしてしまった。

 

いやー、今日は満足の1日だったわい。