軽く宇宙目指しちゃいますか

影響されやすい人、手を挙げてと言われたら自分の手だけじゃ足りないので他人の手も拝借して手を挙げなければならない、と自認している程、私は影響されやすい。

 

今は絶賛宇宙飛行士に影響され中の為、宇宙飛行士になるにはどうしたらいいか考えている。私は気が付いてしまった。宇宙飛行士はエベレストの頂きに立つ事に似ている。登山はたいしたお金をかけなくても体力と気力をつければある程度の努力でそこそこのお山を登れる。しかしエベレストはそうはいかない。それなりの装備がいるのだ。ここでいう装備とは体力、知力、精神力、チームで登るコミニュケーション能力だ。エベレストに登る装備となるとお金はしっかりかけないと命の危険が及ぶ。宇宙もそうだ。それなりの装備を持った人しか登れない山なのだ。

 

そうやって考えると俄然宇宙飛行士が近いものに感じる。何故なら目指して登ろうとする事は誰にでも許されるからだ。同じ山を目指す同士である。近い。宇宙飛行士が近いぞ。たとえ逆算して今からではたどり着けないとしても。近付く事はできるのだ。

 

そこでまず、宇宙飛行士になる為に何を持っていて、何を持っていないか自分の棚卸しをすることにした。まず、歯並びが宜しくない。歯並びの悪い宇宙飛行士は見た事がない。それから近視である。英語もロシア語も喋れない。コミニュケーション能力がない。それから専門知識がどの専門にも1ナノメートルもかすらないほど全然ない。そして不器用。リボン結びが未だにひっくり返ってしまうくらいには不器用。もはや宇宙飛行士と同じなのは同じホモ・サピエンスである事だけではないだろうか。いや、山登りにワクワクする心があるから、探検家のような気持ちはきっと一緒だろう。つまり宇宙飛行士になる為に持っているものは、ホモ族の人間である、という事とワクワクさんなお気持ちだけのようだ。

 

しかし私は諦めない。何せ絶賛影響され中だから。そういう事でまずは体力をつける為、ジョギングのタイムを少し早くした。それから性格の悪い派遣さんに今まで言いなりのところがあったが、これではクルーに堂々と自分の意見を言ってコミニュケーションを図ることが今の性格ではできない、と思ってこの前思いっきりNOと言ってやった。クルーの和を乱すやつは船外へ放り出してやる。おれはコマンダーだ。って気持ちになっちゃってる。派遣さんめちゃくちゃ気に食わなさそうな顔してたがな。あー、しかしスッキリした。やれば出来るではないか。

 

これでエベレストに2歩近付けた。私にとっては小さな2歩だが、人類にとってもどうでも良い他人の小さな2歩だ。認識が同じとは素晴らしい。