何かに急き立てられて

夕方、昨日よりは寒くないが、ジョギングサボりたい。同じく実家でも私に影響されてジョギングを初めた妹が、毎日サボりたいと思いながら、でも何かに急き立てられるように走り出して、しまいには4km5kmと走ってしまう、と言っていたが全く同じ状況なのである。好きで走っている訳ではない。

 

むちゃくちゃ古いがアニメのドクタースランプアラレちゃんでバイク運転しなきゃ瀕死になっちゃうキャラクターがいて、アラレちゃんにバイク壊されて、お金入れて動くおもちゃのバイクに仕方なく乗って、でもお金を入れ続けなければいけない的な話があったよーな気がするが、あのバイクキャラのお気持ちなのである。

 

やめどきが分からない。やめたらどうにかなっちまいそう、という恐怖。私は足がぶっ壊れたのを機にたまには走らないという選択を取れるようになったが、妹はなまじ3年前までは巨漢であったので、30年以上巨漢の体躯を支えた足の筋力は凄まじく頑丈で、未だに一度も足を壊していない。その為走らない選択は雨が降るより他に無いのである。

 

だから今日も妹は走っているだろう、と思い脳内で自分をゴロゴロさせて、体だけはジョギングをさせる事にした。

 

それで走り出したら西の空が綺麗にシン!と冷えた空の色で、おまけに上弦のほっそこい月とすっごく明るく光る星が月を挟むように上下にピカピカ光っている。あまりの美しさに脳内でゴロゴロしていた私も思わず体と一緒に走り出し、ほえ〜おとぎ話のような、切り絵みたいな綺麗な夜空だな〜と眺めてジョギングをした。

 

家に帰って調べてみたら、木星と金星と月のコラボだったようだ。熱いステージを観せてくれるじゃん。これだよ、これ。私がジョギングを続けられるのは。これがジムの何かグルグル回るベルトの上をハムスターのように走るあのマシンの上だったら、そもそも走る事を続けられていない。毎日として同じ景色が無いのがお外の良いところ。今日もグタグタしてた割には良いジョギングが出来た。