最大限得をする

会社で隣の建屋に移動中、ジョウビタキの声が聞こえる。駐車場の植木をナワバリにしてるジョウビタキが前からいるな、とは思っていたが姿は見えなかった。今回は大チャンス。歩くスピードを抑え、抜き足差し足忍び足で近くまで寄ると、ジョウビタキ女子であった。

 

可愛いイィィ〜が過ぎる。しっぽを盛んに上下しヒッヒッ鳴いてこちらを伺っている。完全に思い込みだが、うちで飼ってる小鳥は嬉しい時楽しい時、体もしっぽも含めてピコピコ上下する。それなので、ジョウビタキがしっぽ上下させていると、ご機嫌さんなのだと思ってしまう。実際は違うだろうけど。

 

そんな事を思ってニヤニヤ眺めていたら、後ろから不意に、あの、これ落としましたよ、と若者からネジの小箱を渡される。ひっ!取引先に返却しなけりゃいけないネジの箱を丸ごと落としていたようだ。助かった。

 

しかし誰もいないと思って抜き足差し足忍び足からのニヤニヤをしていたのだ、バッチリ後ろから見られていたのかと思うと恥ずかしさで顔から火が出るし、軽くパニックって、あ、ありがとうございます!あの、ほら、鳥に夢中になってて落としてしまいました!って、その情報いる?って情報を若者に開示する始末。笑ってくれたので良かったが。でも今まで鳥を布教したことはなかったが、これを機にあの若者が鳥に興味を持ってくれるかもしれない。まあそんな訳はないが、良い布教したと思いこもう。

 

ここのところぶっ壊れていた足がやっと治ってきたのでジョギングを再開した。夜の闇に溶けて走るのは気持ちがいい。走りすぎてまた足をぶっ壊してもあれなので、ゆっくりと走り、なおかつ4km以上は走らないようにしている。最近下弦の月上弦の月の区別がつくようになった。またひとつ賢くなってしまった。昨日か一昨日のジョギング時に見たのは下弦の月であった。

 

鳥でも月でもそこにあると認識するのとしないのとではお得感が違う。なんせ割と誰にでも平等にそこに存在していてくれるからね。お金を出さなきゃ得られない満足感よりお金出さなくても得られる満足感が好きだ。なんせケチなので、人が満足感を得られないもので満足感を得られるとなるとお得感満載である。誰にでも与えられた権利の中で最大限得をしたい。今日は月と鳥で満足できた。ケチここに極まれり。