夏休みの大人

仕事終わって帰宅してからの裏山散歩を続けているが、毎日同じ行動をしているとよく見かける人とか出てくる。よく出会うのは、かなりお太りになられたラブラドールを散歩させるピグモンみたいなおばちゃん、登山とか1人で行っちゃいそうなチャキチャキして、柴犬を連れたおばちゃん、1人で裏山を整備しているが己の年齢の限界を感じて、自分に継いで裏山を整備してくれる若者を切望しているおじいちゃんだ。

 

それで大体あだ名をつけてしまう。ピグモン、チャキ、仙人、って心の中で勝手に付けている。私もあだ名をつけられいるかもしれない。毎日山に現れるデカい女だから、ヤマンバとかつけられてそう。

 

しかし昨日と今日は立て続けに、新顔を見た。昨日はバケツと網を持って長靴を履いて山に入っていく60歳くらいのおじさん。多分山裾の小さな湖とはいかないが、美しい池に生き物採集に行くのだろう。今日は網とカゴを持った50歳くらいのおじさんに出会った。こちらはクヌギの木をしきりに眺めている。何を探しているんですか?と聞くとクワガタと言う。もういるんですか?と聞くと、いや、全然見つからない、と言っていた。

 

網を持ちカゴやらバケツやらを持ってイソイソと生き物採集に励む姿は、夏休みの少年みたいだ。男の人は一生少年の部分を持っているのかもしれない。そういう私もかなり女人より男性寄りの頭を持っているので、こうして毎日鳥やらキノコやらを眺めに山に遊びに行ってしまう。

 

それにしてもこの裏山の裾野にある湖?というか池?は美しい。池の周りをクヌギやらコナラやらがグルっと囲っている。たしかに夏にはクワガタが出そうな雰囲気。何より穴場過ぎて人がほとんどいないのがとても良い。

 

ピグモン、チャキ、は裏山に行く前の道でよく会うだけで、山の中で出会う人物は実質仙人しかいないが、その仙人にも出くわしたくない人見知りなので、出会わないように裏山の散歩コースを毎日替えている。替えないと、運悪く仙人に出会ってしまい、誰か整備する人おらんかの〜的な話をかなりの熱量で要望されるので、そのご期待に応える事が出来ない心苦しさを感じる羽目になるのだ。

 

仙人、ごめんなさい。山の整備をしてくれる若者を集める力は、人1000倍人見知りの私には無理である。仙人の整備してくれた山や池は大切に使わせてもらうぜよ。そんな事考えながら池のほとりに佇んでいたら、蚊に滅茶苦茶刺されたがな。

 

おう、私の血を分けた子供達(蚊)が、沢山産まれるのね。めでたい。んなわけあるかい。痒いわ。