小狐コンコン

コロナウィルス感染についてまあ鈍く生きて行きましょうぜ、って方向転換を世の中がし始めたので、仕事も出張の話とかチラホラ出初めている。この前も会社の偉い様の説法を聞かされたが、我が部は取引先に足を運んでなんぼやぞい、みたいな事言っておったが、私に言わせればそのわりには取引先との駆け引きなどの交渉事に大概向かない人ばかりこの部にいるよね、としみじみと思う。

 

いくらどうしようないおクソな取引先と言えど、毎日毎日ネチネチグチグチ取引先を責め立てるあの人、理屈ぽいだけでその実自分が仕事をしない事への言い訳を述べているだけのあの人、自分の得にならない事は他人の為に指1本分も動かしたくないあの人、そいで学歴も知識もないパートあがりで、仕事をめちゃくちゃこなしているように見えるがその実クッソテキトーに数だけこなしているただせっかちなだけの人嫌いの私。唯一私の直属の係長のみが、この世界で唯一仕事が出来て性格がよろしい人である。

 

皆は出張したくてウズウズしているようだが、人嫌いの私にはただただゾッとするだけのおぞましい仕事だ。出張のしの字が出たら貝のように黙り目を逸らし、行きたくてウズウズの人の影にそっと身を潜める。そうすれば大概難を逃れる事ができる。まあ、みんな気がついているだろうけどね。私が出張を明らかに避けているのを。

 

今日は夕方の雷雨が去ったあと、木々の空気を吸いたくて、少し薄暗くなった林の散歩をしていたら、いつものようにキツネちゃんにあったのだ。それから林の帰りに同じ場所を通ったら、なんとキツネちゃんがいっぱいいるではないか!!4匹いて3匹は小狐だった。幼いだけあって人間の怖さをまだよく分かっていないのか、さっきの親狐は結構遠くまで走って逃げているのに、3匹は大きなお耳をこっちに向けて、私が口笛吹いて呼ぶのを不思議そうに眺めている。おぃぃぃい!かわいいいいぃぃぃいすぎいいぃ!!

 

追いかけごっこをして遊んでるし、愛しすぎる。ずっと眺めていてたいわ。

 

不謹慎と十分理解はしているが、コロナ騒ぎが落ち着いた後の世界は私にはやはり生きにくい。そういう大人多いんじゃないかな。ただコロナ騒ぎ真っ盛りの小中高生は色々可哀想だな、と思っていたからその点は良かったな、と思う。小狐見ててもそう思う。子供達は伸び伸び活き活きしているのが1番だ。

 

死んだ魚のような目で社会を泳ぐのは大人だけで充分だ。