ネチネチシクシク

工場の人に仕事を依頼したら、今度からまとめてお願いします。棚卸し前で余裕がないので。と半ギレされてしまった。普段は温厚な人であるので、余程忙しいのであろう。工場に行くたびに彼の机の上がどんどん汚くなっているのを見るにつけ、これは相当仕事が溜まっておるな、と感じていた矢先だったので、半ギレされても妙に納得してしまった。

 

というか彼は優秀であるので、そんな優秀な彼があんなに仕事を溜め込んでいるのは、どう考えても上司がもう少し仕事量とかを見てあげないとダメだろうよ。忙しくなると人当たりはキツくなるし、人当たりがキツくなると周囲はコミニケーションが取りにくくなり、益々仕事を抱え込む負のスパイラルに落ちやすい。

 

問題は私の前のデスクの吉野くんだ。負のスパイラルに陥っていたのを、カッチョ様も感じて仕事の配分を考えて他の人に色々振ったりもして、かなり仕事の負担が減ったというのに、今日も取引先をネチネチネチネチネチネチ、指先に不注意でついてしまって永遠にそこでネチネチしているトリモチのようにねちっこく責め立てている。

 

見かねてカッチョさまが、あんまり責めても仕方がないぞ、相手が変わらないからって今まで怒ってきても変わらなかったのだから、怒るだけ無駄だ。とたしなめている。吉野くんはそれに、あいつら本当にムカつくんですよ。何にもしてくれない。と怒り心頭でカッチョ様に訴えておられる。

 

いや、ほんまにカッチョ様の言う通り。というか、私的にはよく他人の前でそこまで怒りの感情をあらわにできるな〜と半ば感心している。あと、よくそんなに期待できない相手に期待を向けて怒れるな、と思う。私などある意味サイコパスなので、人には一切期待しない。期待しないから怒りもない。あ、そう出来ないよね、そうだよね、と思ったら出来もしない相手にどうやってやってもらおうかと、あの手この手で色々提案するし、電話で話すにしてもこちらが上であるような態度はとらない。思いっきり下手にでる。だって実際そうだもの。能力のない相手に能力以上の仕事をやらせようとしているのだ、こちらが無理を言っているのだ、何とかやってもらうように、少なくともやる姿勢を持ってくれるように誘導するしか術はない、と思っている。それで結果が出なくても怒りに任せて相手を追い詰めるよりいくらか、私の交渉力を上げる経験にはなるだろう。無駄ではない。

 

仕事が減ったのにキレ加減が変わらないのは、どうも要するに要しなくても吉野くんが単純にキレやすいだけだったという事だ。

 

しかし今日は工場の人といい、吉野くんといい、人の怒りを浴びた1日だったので災難だった。雨も降ってるので余計に気分が上向きになれなかった。私は逆にもう少し他人に怒れるようにならいといけないとは思うが、他人の行動に自分の感情の一切を任せたくないし、自分も全然色々出来ない人間なので、どうして出来ない、やらないんだ、と叱られるのを考えるにつけ、人が怒られているのを聞くと、自分が怒られているようで悲しくなってしまうのだ。しくしく。