片足のセキレイ

今日は姉妹とお出かけの日であったので起きた時は気分がルンルンであった。予定の時間までまだあったので、家の周りを少し散歩でもしようとルンルンしすぎて軽快に小走りをしていたのがまずかった。一見凍っていないと見えた道路がツルツルになっており派手に滑って前のめりになり、足を強打、右半身から倒れんこんだので勢い余って顔の右半分も強打してしまった。

 

犬の散歩していた人がずっと後ろにいるのが分かっていたから、すちゃっと立ち上がると、何も痛くございませんぜ、てな風を装い慎重ながらも軽快な小走りのまま家に飛んで帰った。家に入って鏡をみると唇が切れて血が垂れている。テンション一気に下降。姉妹には、雪の次の日に走るアホがおるかいな、的に呆れられたが。

 

それで姉妹と買い物に出かけて駐車場に向かって歩いていると、せキレイが人に向かって近くに飛んで来てはチョロチョロしている。何事かと見ると足に長い木の枝が絡まり酷く痛いようだ。自分では取れず、人にどうにかしてもらおうと思ったのか、ずっと人の近くに来てはチョロチョロするも、捕まえようとするとやっぱり人が怖いのか逃げてしまう。結局捕まえられずに逃げてしまった。姉妹が野鳥は触ったらいかんぜよ、と言うが、この寒空に片足があの状態では命も危ないであろうと思うと、自然は厳しいと言えど、悲痛なセキレイの鳴き声(小鳥を飼っているので緊迫した時の鳴き声のトーンは共通だと感じる)が耳から離れず、可哀想で更にテンションが、ドンと下がる。

 

朝は晴れていたのにグズグズとした曇天が更に拍車をかける。その後ケーキを食べにいったのだが、量が多くて胃にもたれまくってしまい、さらにテンションが地の底に向かって坂をゴロゴロ転がり落ちていく。

 

家に着くととても疲れてしまい、ご飯を食べて湯たんぽを胸にかき抱き布団に潜る。するとメキメキとテンションが上がってくるのがわかる。いや〜暖かいのは正義だね〜。寒いのは悪だ。悪の権化だ。冬場に心の病が酷くなるとはよく聞いたものだが、誠に実感する。寒いと元の状態に戻すエネルギーが発電できないのね。だから湯たんぽで熱を少し分けて貰うと、心の状態が自然と元の状態に戻るのね。

 

でも、セキレイの事を考えると涙がちょ漏れる。寒いのに足が痛くて辛かろうな。枝が何とか外れていて欲しいな。私は足や顔を強打しても、美味しいご飯も食べて温かい布団で眠れるからすぐ元通りになれるもんね。セキレイも枝が外れて温かいねぐらで丸くなって眠れていると良いけど。