100円で垣間見た闇

会社で1人100円のカンパ金を集める事になって、集める係の私が、何日までに私にちょーらいね、的なメールをしておいた。まあ、案の定期限までに持ってこない人はいる。まあ、それは仕方がない。

 

それで期限のすぎた今日、出してない人に集金に行ったのだが、その中の1人が、カンパしないとおっしゃった。それで世の中には色んな考えの人がいて、とーぜんと思っているのでそれ以上は強要しなかったが、何故かメンタルがやられた。というのも、見るからに性格の悪いアイツや、頭でっかちのアイツや、本当に100円持ってないうっかりさんのアイツならまだしも、その人は私の中で穏やかで優しく、真面目な人と思っていた人だったからだ。

 

その人の闇っぽい部分を見てしまった感がある。100円寄付したくないケチなのか、宗教上の理由で他人に施すのが悪なのか、それとも他のどんな理由があるにせよ、100円のカンパ金を払いたくない、という行動に堂々とうつれる人には見えなかった分、ショックを受けてしまった。それも払わないという確固たる意思を示した時、いつものその人からは想像も出来ないような冷たい目だったから、尚更である。

 

いや、性格悪い認定してる人はさ、性格の悪さ隠してないからこちらもその認識の上接しれるじゃん。こーいう、性格良さそうな人が恐ろしく内面に怖い思考とか持ってるもちぬしかもしれぬと、そんな得体のしれない人とずっと仕事をしていたのか、と底知れぬ恐怖が湧くのだ。

 

得体が知れていれば、性格悪いやつも変態も変人もどんとこい(?)なのだが、そう見えない人が実は1番怖い思考のもちぬしかもしれぬ、という疑念はこれから抱いていた方が良さそうだ。

 

しかしたった100円でめちゃくちゃいい勉強になった。私は性善説を無意識に信じてしまっている、ちょいとめでたい思考の持ち主なのだが、世の中は性悪説で物事を見た方が良いのだと、教えてもらった。 

 

いや、マジ払わない人なんていないって思い込んでいたから、払わない素振りを見せた時に、お釣りありますよ、と無邪気に聞いてしまった。そしたら、いや、いい。払わない。的な事を言われて、最初意味が分からず、キョトーンとしてもうたがな。その後我にかえって、あ、分かりました。と察したがな。

 

たかが100円払わないだけで、その人に幻滅するのもなんだが、たかが100円だから幻滅すると言って良いだろう。100円。会社の自販機で朝晩君が買うコーヒーより安いその金額を、払いたくないその気持ちは如何程か。流石の想像力妄想力満タンの私でも想像できひんわい。