係長の悩み

この前他部署の人2人と、うちの優秀係長と4人で出張に行った。我が県のコロナ感染者が落ち着いているので、今のうちに行こうぜ、いえいいえい、って感じなのかもしれないが、ハッキリ言って、ズームだかチームスだか知らんけどで十分出来る監査である。行く必要ある?と他部署の人に聞いたけど、行った方が良い、との事で行くことになった。

 

男の人って出張好きだよな〜。隙あらば出張しようとする。悪いがわたしゃ出張が出来なくなって精神ストレスが激減したので、不謹慎にもコロナが完全に収まった世界線を考えると、ごめんなさい、今からでもブルーになれる。

 

まず、対して親しくもないメンツと何時間も行動を共にし、ご飯もその間に食べなければならない。君らはかなりの量のご飯を飲み込むようなスピードで食べれるが、こちとら女人の方では食べるスピードは早いと言っても、1番最後の1人になってしまう。焦りまくり。

 

それから会話。1度課長と行った時など、会話がねえ、会話がねえ。おらあ親しき人には機関銃のように喋るが、そうでも無い人には石のようになって話せない。今回は係長だったので、係長の愚痴を聞いてあげようと、色々聞き出して会話が続けられたから良かった。

 

係長のような優秀さんは、愚痴を言える相手が居ないので、こういう時にはあえてつついて愚痴を言わせるのだ。そうするとやはり普段困っている事とかを、色々話してくれるのだ。今回は部下であるハヤブサくんの事だった。

 

まあ、私も知ってはいるが彼は派手な仕事しかしたがらない。派手に仕事しているぜ、とアピール出来る仕事。色んな人が関わっていたり、出張だったり、人の前で話す仕事などはイキイキとこなす。出世に繋がりそうな仕事しかしない。しかし実情うちらの仕事の派手な部分は、わざと作り出しても3割程度、後の7割はひたすら工場との実務調整とか、日常業務をコツコツやることなのだ。その7割をおろそかにするので、当然業務が滞ってくる。彼は派手な3割をやってやった気になっているので、サッサっと定時で帰る。残りの溜まってきた業務を係長が、郷を煮やして自分でやってしまうのだ。だから係長の残業が突出して多い。

 

係長が、俺だけの残業が多いのは、そもそも俺の係長の能力が無いってのがバレバレだよね、と笑う。私は、いやハヤブサくんはあれは特殊だ。あまり多くの事は出来ないし、あまり成長する体質ではない。言っても聞かないと思うよ、と本心を言っておいた。彼の行動源力は、自分の利益、この場合はお金がより多くもらえるようになる為だけにあるので、やっていて誰にも目につかない仕事など、なんのアピールにもならないのでやらないのだ。そういう行動が他人の目について、結果自分の評価が下がっているという不利益には気が付かない。少し考えたら分かるのに、あまりに損得感情で生きすぎて、それも分からない人間になっているのだ。

 

あれは係長の力量で何とか出来るタイプの人間ではない。じゃあどうすればいいかなあー、と係長が頭を抱えていたので、まあ、情報システムとかあっち系に強そうだから、あっちにあげたらいいですよ、と言うも、俺にはそんな決定権ないんだよな〜と笑っている。

 

しかしよく出来た係長だ。私が係長ならクッソ悪口?を課長に聞かせて、異動させるがな。まあ、でも人間なんて1人悩みのタネが無くなったらまた別の1人が現れて、悩みのタネは同じように出てくるのものだけどな。