買わない人

家から1時間以内に行ける低山を登っているが、最近私はどこを目指しているのだろうかと思い始めた。というのも登山には雨具が必要ってよく聞くから、買いましょかな、と思ってネットでみたら顎が外れる程高い。高山にも耐えうるものなら5万以上、そこそこの山ならそれでも2万前後。昔USJジュラシックパークライドで渋々買った500円のカッパで高いと思う私には、登山は大富豪の趣味かと思わざるを得ない。(そしてそのUSJカッパを10年以上使っている。もうこうなると替え時が分からない。)

 

でも低山をウロウロするくらいならマジでカッパは要らない。何故なら私は天気の良い日しか登山しない。それからトイレに行きたくならない時間、限度3時間な為、必然的に往復3時間もしない山ばかり選んでしまう。それで充分楽しいので、やれ南アルプスだ、何とか岳だ、縦走だ、っていう高山に登りたい欲求が出てこない。

 

でも高い山の景色は綺麗だろうと思うと、見に行きたい気もしないでもない。じゃあ2万以上のカッパを揃えて高山に備えるか、となるといやいや、まだ低山で楽しめるからそこまでお金はかけなくてよいな、とか思うわけだ。もうどっちつかずで、目指すところが自分でも分からない。

 

今日は山に登り休憩していると、2人組のご夫婦だろうか、おもむろにリュックから鍋とガスと出して火をつけ料理をし始めた。いい。やりたい。あたいもゆるキャン見て激しくソロキャンやりたい欲が出てきてはいたが、そらまたお金がかかるから、しのごのしていたのだ。でもガスコンロ?と鍋ならそんなに高くないだろう。是非にあれをやろう。

 

しかしどうしてこんなにマネーの使い方が下手なのだ。自分のためにお金など使えばいいのだ。でも永年自分の為にお金を使う生活をしてこなかったので、自分の欲する物を買うのが下手すぎる。私のお友達には欲しいと思う前にもう手に入れて完結してしまっているような、上手にお金を使うお友達も多いのだが、私は全然マネーが使えない。

 

とりあえずあるものは新調しようとしないし、機能が良くなくてもそこそこ使えればいいや、という輩なので不便を享受している部分もある。これ便利だよ、は私には何の魅力もない言葉だ。便利にお金を払うくらいなら不便でも全然良いわけだ。

 

そんなんだからたまに渋々買う羽目になった便利なモノに出会うと、世界がひっくり返るくらい便利さにのたうち回る。何これ?!こんな便利なモノがあったの?!って。じゃあもっと早く買っておけば良かったかと思うかと言うとそうでも無い。不便は不便でそれはそれで良かったような気もするのだ。(お金かからないから)

 

そう。だから買うとなってからが永い。山に持ってくコンロと鍋を手に入れると決めたが、恐らく今年中に買えれば御の字だ。何故なら昨年買おうと思った登山用の服1式をまだ買えていないから。ほとんど普段着に毛の生えたような格好で登っている。今年こそ今年こそ登山のええ服買うんやで、分かったかいな?と毎晩自分に言い聞かせているのに、それでも買わない自分に、まだ買わぬかこの野郎、って舌打ちするわ。