ジョビリーナ・タッキーニ

元々動物が大好きなので、登山し始めて鳥に興味を持ち、双眼鏡で眺めては名前を確かめるという事を繰り返していたら、鳥にも色々性質があるのだなあ、と思い始めた。はっきりいって手軽に見れる鳥は警戒心が薄い。コゲラなんてバカみたいに警戒心が薄いので、こちらを気にせず自然体でそこら辺をつつきまくっている。シジュウカラもこちらを伺いながらも姿は見せてくれる、エナガヤマガラもそう。私がいつも登る裏山の入口には、太陽光発電のパネルが設置されていて、そこをフェンスで囲ってあるのだが、そこの辺りではいつも多分同じジョビタキが、ある程度の距離を保ちつつもいつもこちらを伺っている。

 

しかし、存在は感じるのに、鳴き声のみで全く姿を見せてくれない、恐ろしく警戒心の強い小鳥達もいる。目の前をサッサっと横切りはするし鳴き声も聞こえるがそのお姿を1度も拝したことがない。それだからもし出会った時にすぐにカメラに取っておけば、家に帰って名前を調べられると思い、妹から借りた1眼レフのカメラをいそいそと首にぶら下げ、意気揚々と画像を撮って帰る途中に見てみると、真っ暗で何も見えない。エナガシジュウカラを撮ってきたはずが、真っ暗だ。

 

このカメラ壊れてるわ。まあ、10年以上前のだしな。と思っていたが全然違った。山の中の暗さでは真っ暗に写ってしまうから色々調整が必要らしい。だから本日は明るい所で撮ったがやはり真っ暗だ。スマホで調べるとシャッタースピードを遅くしたり、絞りをどーのこーのと書いてある。

 

ひえええ、カメラって技術と知識がいるんだなあ〜、(あとセンス)。SNSで浴びるほど鳥の画像を見させてもらっているが、みんなええカメラとええ技術とええセンスがあってやっと人様に見せる画像が撮れるんだな〜感心。

 

しかし私は人様に見せる訳では無い。せめて名前を判断できる外見的特徴が写り、可愛い表情がハッキリと見える画像を撮りたいだけなのだ。鳥を撮りたいだけなのだ。鳥だけに。それなのに技術と知識がいるのだなあ。勉強しなくちゃ。とりあえずスマホで検索出来る範囲で勉強して、ダメならその時考えよう。

 

という事で、早速スマホで調べたシャッタースピードを遅くして、撮ってみたらいつものフェンスの住人ジョビタキは撮れた。が、とても小さい。望遠レンズの性能が足りない。そうか、いつぞや野鳥観察の人がよくいる山に登山しに行った時に皆様大砲でも撃つのか、シータでも助けに行くのかってくらいのバズーカーみたいなカメラ引っさげていたけど、あれはマジであのくらい必要なのだ。

 

色々傷心。野鳥の可愛らしい姿を収めるには、金と技術とセンスと根気と時間が必要だ。今のところ全部私には足りない。うむ。やはり全てが徐々に揃ってくるまでは、(揃う日が来るか分からないが)、双眼鏡で鳥をニヤニヤ眺め、ポンコツ1眼レフを片手に、フェンスの住人のジョウビタキにモデルになってもらって、練習を積んでいこう。モデルになる被写体だから名前をつけておこう。ジョビリーナ・タッキーニとでもしておこう。

 

よろしくな、ジョビリーナ・タッキーニ