じいやの忠告

私はお酒が飲めない。ほとんどジュースみたいなアルコール濃度の薄いものなら多少は飲めるがそれでもかなり酔っぱらう。顔どころか病的に斑模様に赤くなり、これは不思議なのだが、膀胱の辺りがザワザワし始める。それであまり飲まない事にしているし、実際ほとんど飲めない。

 

それでアルコールを摂取してすぐに膀胱がザワザワする事により、あーこりゃ酔うな、みたいな事がすぐに分かるようになった。ところが、これはお酒を飲んだ時に起きるだけの現象ではない。たまーに食べ物にお酒が入っていたりするとなる。

 

この前は味噌汁を飲んだ後にそうなった。特定のメーカーの味噌では必ずなる。お菓子でもなんでもこちらが意図せずに口にいれても、アルコールの入っているものは結構沢山あるんだな。それからは膀胱ザワザワ現象をアルコール探知機のアラームと呼ぶようにした。ご主人様大変危険です。これには毒(アルコール)が仕込まれております。お口になさるのはおやめ下さい。と膀胱じいやが教えてくれるのだ。

 

このじいやがあまりに優秀なので、私は他の人より食べ物の中のアルコールを感知し易いのではないか、一体どんなに濃度が低くても感知できるものなのか、誰かと勝負したい気持ちになる。じいやの優秀さが私のただの思い上がりなのか、それともじいやは本当に優秀であるのか知りたい。

 

まあ、じいやが優秀であっても何の特技にもならないが。優秀なじいやに守られている妄想ができるくらいだ。