毒だし

サウナに入っていたら、ドカドカとおばちゃん達が4、5人ほど入ってきた。何やら憤慨している。話をよく聞くと、昨日まではサウナの入場定員10名だったのに、年末になった今日から定員15名にする、という事にプンプンしている。年末で混む可能性もあるからって、逆に年末で混むからコロナ対策を強化しないといけないのに、5人も定員を増やすとは何事か、それなら普段も定員15名にしておけばよい、との憤慨らしい。

 

そして憤慨は続き、定員15名なのに敷いてあるタオルが11枚しかない、どういう事だとか、昨日までのタオルより地が薄いからおケツが痛いとか、もう怒れる怒れる、怒れるおばちゃん達の集団だ。大体今日は全国で900人も感染したのに、帰省して移動する人達がいる、何考えてるんだプンプンと、激おこしたあと、また矛先はこのサウナに戻り、それなのに定員を増やすなんて何考えているのか分からない、ここは、とお店に怒っている。

 

でもどうやらそんな何考えているか分からないお店に足しげく通っているらしいそのおばちゃん達、嫌なら来なければいいのに、と思うが来ては店の愚痴やら何やらの愚痴やらを、サウナ内会話禁止となっている表示をガンガンに無視し戦法で話すのが、きっと数少ないストレス発散方法なのであろう。サウナで体内から毒だしを地で行くおばちゃん達だ。

 

まあ、サウナで少々毒を吐いた所で、おばちゃん達から日々泉のように湧き出る毒を出し切る事などできなそうだが。

 

おばちゃん達はどうしてこうも怒れるのであろう。聞いてると面白いが。矛盾がありまくりなのだが、この人達はそもそも論理的な会話など求めていない。この会話に論理的、客観的な思考の人が加わり意見しようものなら、たちまち蜂の巣穴だらけに口撃され、ボロ雑巾のようになるであろう。

 

会話は聞いていて面白いが、私はこんな風にはなりたくないなあ、と思っているから基本私は1人行動が好きだ。おばちゃんの集団は若い時からきっと常に同世代の集団に所属してきていたであろう感がある。私は群れるのに向いていない人間なので、このままどんどんおばちゃんになっても、サウナで毒を吐くおばちゃん集団に所属しなくても済みそうだ。