熊へのアピール

今日は妹と一緒に実家の裏山を登ったのだ。ダイエットに勤しむ妹が、ちょこちょこ登山している私が、裏山に登ると聞いて一緒に登ると言い出した。私は心配になった。何故なら裏山は結構傾斜がキツいと思うし、ついこの前まで巨デブとまではいかなくても、大デブだった今中デブの妹に、いきなり登山が出来るのかと。(←ひどい。)

 

妹が、大丈夫、辛かったら引き返すから。というので一緒に登った。のだが、登り初めて5分で気が付いた。全然私の方がバテている。ペースもめちゃくちゃ遅い。結局登って下山するまで、妹の方がペースも早く、バテてもいなかった。

 

さすがに私は気が付いた。自分の体力が人並み以下の底辺、深海の底くらいの底辺体力だったのが、登山をやり始めてやっと海抜0、海から這い出たくらいの体力である事を。

 

もっと体力つけないとな〜。

 

ここの山は頂上の100mくらい手前に観音堂がある。爽やかな風に妹と気持ちいいね〜と話していると、この地域の広報の放送がとおくから響いている。よく耳を澄ますと、熊の……目撃…ました…と途切れ途切れに聞こえる。

 

2人で大笑いする。もうすぐ頂上というこの人気の全くない裏山の爽やかな風の中、クマの目撃があったから、気をつけてね、って放送はどうしようもない感があって良い。

 

でもクマの方がこっちを怖いはずなのだ。という事で、やっほー!!!うっほうっほ〜ワンワン!!おおーん!!と狼のマネ&人間がいるぞ〜的な雄叫びを上げながら頂上まで登ったのだが、妹が、ちょっとやめてよ、猿のマネしてたら余計来るかもよ、と言うので、わたくしがかっこよく狼っぽく遠吠えしていたつもりが、妹にはただのおばさんの猿のサルマネにしか聞こえなかったらしい。

 

私は山をヤックルとアシタカのように駆け回り、狼のようにかっこよく山を駆け上がる自分を想像していたが、実際はこの前まで大デブの今中デブの妹にさえ劣る、婆さんなみの体力を装備した、ヨボヨボ登山者なのだ。

 

踏み台昇降でもしようかな~