じと目のカエル

何で飲み会来ないの?とガミさんに聞かれたが、素直な人間なので、コロナを挟んだらなんか飲み会出るのめんどくさくなっちゃった。と言ったら笑っておった。だって家帰ってジョギングしたいし、クリミナルマインドの続き観たいし、何より毎日これだけ人の多いフロアで仕事して、生身の人間は食傷気味なのだ。夜まで生身の人間多数に囲まれるのはキツイ。胸焼けしそう。

 

関係ないけど最近は吹き替えでなくて、字幕でクリミナルマインド観るようになったら、吹き替えのキャラの印象と大分違って感じる。印象が変わらないのはドクターリードぐらいかな。日本語と英語のキャラが合ってる。

 

私のエネルギーは人の多さと反比例するようで、人が多いとエネルギーが減って無口、無行動になり、人が少ないとおしゃべり、多動になるという結果がここのところの自分観察で決定付けられている。だから登山なんて人いないからエネルギーがどんどん湧いて歩ける歩ける。独り言多いのなんのって。

 

逆に平日の帰宅間際はもうエネルギー枯渇して精神ヨレヨレ。おまえら(人間)の顔はもう見たくないつーて、同じ人間のツラ下げて思う始末なもんだ。

 

今日は鳥見で裏山ブラブラしていたら、グワコグワコと大きな声で何か鳴いている。ちょっとした湿地があってその中で何ヶ所にも大きめの水紋が出来ていて、なにかが出ている。それで双眼鏡で覗いてみると、水面から半分くらい顔を出した巨大なカエルがこちらをジッと見ているではないか。思わず、ヒッ!デケェ!!と汚い感嘆の声を出してしまった。いや、沼から顔を出してマジでこっちを見てやがるぜ。🐸を覗く時🐸もまたこちらを覗いているのだ。私が見ているのに気がついて鳴くのをやめてじっとりとした目つきでこっちを見ている。でかいし、じっとりとした目つきが気に入って捕まえて帰りたくなり湿地に入ろうとしたら一目散に泳いで逃げてしまった。

 

なるほど。何がなるほどだが、1年に数回くらい長靴を履いて大きめのバケツを持ったおじさんを見るが、あの人はまず間違いなくここのじと目の巨大なカエルが目当てであろう。わかる。あれは欲しくなる可愛さ?だ。

 

その後は梅の木のメジロエナガを見て癒されていたら、教授というあだ名をつけているいつもの人に出会って名前を聞かれた。もう何回も会ってるのに名前を名乗らないのもな、と思ってた名乗ったら、向こうも名乗ってくれた。会社の人にはGOさんと呼ばれてるるからGOさんて呼んでいいよ、と言われた。教授、まだ会社勤めしている年齢なんだ。失礼だがもうとっくに定年した人ぽい雰囲気だった。

 

梅にメジロ来てたんですよと言ったら、見れたの?と言って木の方を見やる。私が鳥好きであるのはもう知っているので見れて良かったねというように微笑んでいる。マジでな〜我の会社もこうい穏やかな頭良さそうな人ばかりだといいのにな〜。そしたら飲み会だってもしかしたらもう少し参加を悩むくらいには魅力が持てるかもしれない。

 

 

人見知りゆえ出来ぬ事

人見知りを超えて子供の頃は少々対人恐怖症の毛があった身として、え?え?え?できない!一生できない!できないけど羨ましい行動が色々ある。

1.カウンター席とかで1人でお酒をたしなむ。まずこれが人見知りにとって何故ハードルが高いかというと、店主と会話しなければならないのではないか、なんか気のきいた事を話さないといけないのではないかという心労で多分酒をたしなむどころか、摂取するカロリー以上のエネルギーを冷や汗として消費するため、もはやジムにトレーニングに行くようなもの。それならジムに行く。それで根本的なことだが私はお酒が飲めない。

2.民宿とかペンションとか個人でやっているところ。これもビジネスホテルよりは人との会話、触れ合いをを強いられているような強迫観念に囚われゆっくり旅行を楽しめるなんてもんじゃない。もはやプリズン。私にとっては網走。

3.手作り作家さんのお店、個展。もう死にに行くようなもの。見たいものがあっても両手広げて待ってましたと言わんばかりに話しかけらやしないかと思うと、ジョーズに狙われたお気持ち。怖くて海に足を付けれない。

4.値切る。おっちゃんこれまけてとか、おばちゃんこれもう1枚つけてとか、私にとっては唱える事のできない魔法の呪文だ。これを唱えると少なからず相手と関わる時間が増えるが、お金を払う額を少なくできるし得物は大きくなる可能性がある。しかし私は相手と関わる時間が増えるという呪文の副作用に耐えられないので、その呪文を唱える事ができない。

5.色んな事を自分から誘う。映画、ショッピング、旅行などなど、友達どころか姉妹でさえ私は自分から誘う事はない。私のようなものに付き合わせては申し訳ない。時間無駄になっちゃうよ?というお気持ちがみっちりシミコーンチョコ味のチョコくらい心に染み込んでいる。チョコ味美味しいけど、きな粉味が前はあったのになくなっちゃったんだよあ、残念。

 

他にも色々人見知りゆえ制限されている楽しみがあるのは間違いない。いや、それを楽しめないから人見知りたる者として存在しているので、楽しみは制限されている訳では無い。が、経験は圧倒的に制限されている。そういう事で人見知りでも経験を増やせる事に夢中になりやすいのかもしれない。登山しかりバードウオッチングしかり。

 

そういえば今日はウグイスの初鳴きを聞いた。冬はジエッジェッと渋い鳴き声していたのに、今日はホーケキョ!と短いながら鳴いていた。じょうずに鳴きまちたね〜♡と気持ち悪い声でめちゃくちゃ話しかけておいたけど、鳥には話しかけられる。庭の雀にもずっと話しかけていたら最近は逃げなくなってきた。鳥に話しかけるエネルギーをもっと人との関わりに向けられないのかねえ。と自分で自分をたしなめてもいたしかたなし、でありますわ。

あたりまえだということが

今日は仕事で移動が多く、久しぶりにあっちの工場建屋、こっちの工場建屋と移動していた。あまり歩いたのでいつも会社で4000歩いくかどうかのところ1万歩歩いていたようだ。懐かしい。パートでここに入った時はいつも工場間を走り回っていたので、定期でものを運んで来る運送会社のおっちゃんにいつも色んな工場に出没する人、という事で顔を覚えられてしまい、話しかけられる事も多かったのだ。

 

正社員になってからは行く工場も減り、去年からはクソ&クソのつまらない仕事になったのでほとんど事務所から移動しなくなった。久しぶりに遠くの工場まで歩いてフンフン気分良く歩いていたら、工場から黒い作業着のおっちゃんが出てきた。黒い作業着だ。良きかな。私は少し制服フェチなところがある上に黒い制服、作業服が大好きである。綾野剛に黒いスーツを目の前で着られた日にゃあ、綾野剛を監禁してしまうのではないか、犯罪を犯さないではいられないのではないかと恐れている。そう考えると今目の前で黒い作業着を来ているのが、ただの運送会社のおっちゃんで良かった。

 

などと考えていたらそのおっちゃんが急に話しかけてきた。違ってたらすまないけど、あなた〇〇団地の人じゃない?僕はその隣の団地でね、よく外で見かける人に似てるな、って思って。よくあなた山に行ってるでしょ?と言われた。行ってますとも。ええ。ヨレヨレのジャージと元を取りすぎたワークマンの上着でね。あの姿を見られていたのかー!!っていうかご近所さんかー!!っと一気に恥ずかしくなる。

 

そうです。よく山運動の為に行ってます。というと、僕もたまに行くからね、また会うかもね。とニッコリおっしゃるので、ヨレヨレの姿をお見せして恥ずかしいですけど、また会ったらよろしくです、と言って去っておいた。

 

やっぱりそうとは思っていたけど、団地をヨレヨレの服、デカイ双眼鏡、木の棒持参、そしでデカイ女、というのはある程度目立つのかもしれない。それこそ田舎のスッカスカの人口密度ではな。私なんて他人の顔が覚えられないので、同じ人が少し違う服着ただけでもう同一人物と認識できないのに、今日会社の制服を着ていた私を団地の山登り人物と特定出来るとは、大した観察眼の人なのか、私の異質ぽさが目立つのかどちらであろう。前者であって欲しい。

 

私は私が行動する時他人の目を一切気にせず楽しんでいる。そんなにのびのび出来るのは、人なんて他人の事なんてどうでもいいから見てない、と思っているのだ。自分がそうなので。でも意外と見られているのか。これが壁に耳あり障子に目あり、という事か。下手な事は出来ぬな。でも探検が好きで団地周辺の川や田んぼや山をウロウロしまくっているから壁や障子でもなくても、そら私でもそんな子供みたいに行動する落ち着きないやつはすぐ覚えるな、と納得。

 

でも逆に私は不思議だ。みんななんでそんなに自然や生き物や石や木や景色や音や色に興味がないのであろう。自然がいっぱいのところ探検すると楽しいのになあ。これはあれだ、金子みすゞの詩のお気持ちと一緒であるな。あたりまえだということが、のな。

あんた怖くないかね

この前4ヶ月ぶりくらいに登山をした。冬の時期は雪のない里山くらいしか登れないので、でも3時間くらいは山をウロウロしたいなという事で比較的近くの里山をダラダラ縦走したのだ。山城の跡があったり、古い見事なお寺もあったり、小さな滝や、氷柱が美しく垂れた岩など見応え充分な上に鳥にも沢山出会えて満足した。

 

山城では井戸の跡もあり、看板に伝説が書いてある。城が攻め落とされる時に城の主が金の鶏をエイヤ!と井戸に隠し、その鶏が今でも正月になると井戸から出てきコケコッコーと主人を待って鳴くというではないか。切ない。今でも主人を待ってるなんて忠犬ハチ公ならぬ忠鳥ニワ公ではないか。んでもなんだな、この手の伝説別の山城に行った時にも看板に書いてあったような気がする。そうするとあれかな?金の鶏も派遣的お仕事なのであろうか。あちこちの山城に派遣される金の鳥。お仕事ご苦労さまです。

 

3ヶ月も登山していなかったので、登山しようがしまいが何も変わらないなと思っていたのに山に入って何時間も歩いていると、何かすごく普段と違う感覚に襲われる。うまく言葉に出来ないが、山に引き込まれる、って怖い言葉があるけどそれに近い。何かにスイッチが入る感覚があってそれがとても心地よい。何かに繋がってそこからエネルギーをもらってるような感覚。

 

それでやっぱり里山でもいいから私には自然と触れ合う時間が必要なのだな、って事で毎週どっか山に行こう、とあらためて思ったのだ。

 

それで先週は時間も無かったので家の裏山を登り、前から気にはなっていたけど一度も通った事の無い道の方に行ってみたら、延々と歩いた後、おじさんが木を切っている旅館跡みたいな所に出てしまった。おじさんはめちゃくちゃ奇異なものでも見るように私を見るので、怪しいものでは無いとアピールするために、こんにちわ、と挨拶した。まあ、めちゃくちゃ怪しいヤツに見えるよね。なんてたってどう見ても正規の登山ルートがある訳でも無し、獣道に毛が生えた程度の道をデカイ女が1人で木の棒を手に出てきたら山の妖怪と間違われても仕方がない。

 

あんた、どこから来た?と聞かれたので、あっちの団地の方からです。と応える。へえ、この山はずっと続いているのか?あんた1人で来たの?山に動物でない?と聞かれたので、キター!!動物の事聞いてくれた!と思って嬉々として、ええ!います!この山イノシシ、キツネ、シカ、タヌキ、何でもいて、会った事あります!と言ったら、あんた怖くないかね?女の人1人で歩いているんでしょ?と言うので、はい。いつも1人ですけど山が大好きなので、と言ったら、そうかあ、凄いなあ、と最後まで珍しいものを見るような目で私を見ておった。

 

そんなに珍しいか?と思ったがどう考えても私も私以外の女人がブラブラそこら辺の山を木の棒を持って探検している所を見たことがない。男の人はまあまあいるのだけど。バケツ持ったり網持ったりノコギリ持ったりして山ウロウロして明らかに登山では無く探検している人が。しかしそこに女人の存在を確認した事がない。登山している女人はいっぱいいる。だけど探検している女人は見た事ない。

 

今日は物珍しいものを見る目をはっきりと自分に向けられて新鮮な気持ちだ。一期一会。あのおっちゃんの中に、山の麓で出会った変人として私は存在できる。しかしなあ、探検は子供の頃からめちゃくちゃ楽しくて今でも楽しいって言うのは大人になりきれてなくてもしかして恥ずかしい事なのか?あんまり他人に趣味として話すのはやめておこう。また新鮮な気持ちになってしまう。

ネコクマ要員

気分一新、今年はもう少し社交的になろう!という事で新年から登山サークルでも入ろうかと色々ネットで見てはいたが、5億回目となるが人と関わるめんどくささを想像して結局断念。でもね、去年熊の出没が多かったからさすがに1人では熊の襲う相手認知が100%になってしまうので、人数が増えればそこはリスクを分散できるじゃん?と群れ行動の合理的理由を目的としたクソな理由で仲間が欲しい。

 

熊に差し出す仲間が欲しいってなかなかサイコパスだな。こういう奴は1人で登ってるのがよかろう。しかし登山の知識がもっと欲しい。この前観たパーフェクトデイの役所広司のように寡黙な人がいい。黙々と登山したまに二言三言会話し、それがめちゃくちゃ有用な登山の知識で、しつこくなくうるさくなくネコのようなそういう登山仲間が欲しい。それで私は親しくなると機関銃のように話すからそれを黙ってニッコリ聞いていてくれる、役所広司が欲しい。欲しいっていったら綾野剛も欲しい。いや、登山仲間はどこいったんねん、と自分1人でノリツッコミ。

 

でもまずは私のお眼鏡にかなったネコのようないざとなったら熊差し出し要員、訳してネコクマを見つけられるかも、という事で山のアプリを非公開から公開にしてみた。これでもしかして少なからず交流ができて、そしてその交流のめんどくささに心が耐えられるように訓練できるかもしれないし、見事ネコクマ要員を捕まえられるかもしれない。

 

でも果たしてネコクマ要員が山のアプリなどやっているものであろか?私の欲しい役所広司は1人で黙々と山に登っているだけのような気がする。そうするとネコクマ要員はゲットできぬかもなあ。

 

ああ、あと野鳥の知識の詳しいネコトリ要員も欲しいし、生物とは何か?を知りたくてまずは生物をカタチ作る物質から、ってことで本を開いたはいいが、原子核素粒子?く、くおーく?はてな?なのでそれを熱心に語ってくれて、それ以外は寡黙なネコたまにイヌ要員も欲しい。

 

どこかにそんな都合のいい仲間が落ちていないものであろうか。

 

 

来世はスーツに

おいおい、私を狂わに来ちゃったね?と思うほど地球貫いてブラジルまで到達しちゃってる足長すぎ〜の黒細身スーツ姿の狂児(綾野剛)とカラオケに行ってきた。(という気になる映画を観てきた)

 

黒スーツ、ヤクザ役の綾野剛って神様が私に与えたもうた試練じゃん。んぎゃあ!!って叫びそうになり釣れたばかりのマグロ並に、床にのたうち回りたい衝動を社会的な生き物である、という事実だけで抑え込むしかないとは。良すぎだ。出来杉くんだ。綾野剛だけじゃなくて話も面白かった。ありがとう。綾野剛。明日からまた生きていける。

 

新年会も勇気だして断る事ができたし、幸せである。先に新年会即座に断っていた、ちかさん、だわさん、ありがとう。君らのおかげで私も安心して断る事ができた。

 

しかしだね、この前部長がクソみたいな額の値上がりにも価格改定を出せゆーようになったから、報告書出しまくっていたら、専務に説明しきれへんからもう担当者で専務に直接説明してくれやい、と部長の仕事を丸投げされた。もう本当にブチ切れそう。何?じゃあうちらはこれから君が読みもしない報告書を君のハンコだけ貰った後に、今まで君がしていた専務への報告もペーペー社員にさせるん?じゃあもう君いらへんやん。ていうか私の仕事は上の人に永遠にくだんねえ価格改定の報告をするだけの業務に死ぬほど時間を取られる訳?アホくさ〜。どんだけ君らに突っ込まれても取引先の価格改定を値下げさせられる訳ないだろボケカス。つーか、わしはそんな事に時間さきたくないんじゃ。少しでもコスト下げるには今まで惰性で買ったり作ったりしてきたモノの仕様見直し、変更とかするか取り引き先変えるしかないやろ。すごくパワーが居る事だからこそ、無駄な力を書類作成と専務ちゃん部長ちゃんへのお世話時間に使わせるんじゃない!

 

報告書出す度にチミチミ重箱すみをつつくように、これは確認した?あれは確認した?って聞くな!聞いても結果は変わんねえよ!相手の取引先が努力してくれた内容も書こう!ってアホか。専務に気に入られる報告書にするよう捏造させる気か。アホくさ〜あ〜アホくさ〜

 

今度の専務の説明の時には凄い不機嫌顔で行ったろ。別に出世とか興味ないから、時間と人がないのにくだんねえ業務に工数取らせるんじゃねぇ、って態度ありありで行ったろ。

 

あーあ、今日の狂児のようにカバンでガツン!と殴って専務も部長も副部長も気絶させて、あ、ちょっとこれほかしといて、ってどっかに捨てに行かせたいなあ。うわあ、思考が凶悪だなあ。ふー、いけないいけない。つい思考がヒートして凶悪になりがち。

 

とりあえず穏やかな今日の映画を思い出し、来世は綾野剛のお嫁さんになるのは畏れ多いから、来世は長い股下にピッタリ張り付く綾野剛のスーツに生まれ変わりたい。

上とか下とか

友人がバーフェクトデイズ良かったでい、と言うのでそう言えば観ようと思っていたんだと思い出し早速観に行く。友人は無口な主人公が少し私に似ていると思ったけど、いや、親しい人にはめっちゃ喋るから似てないな、という結果になったようだ。

 

それで見始めて、無口かどうかは関係なく、おほほほ〜!と嬉しくなったのが主人公が木漏れ日とか空とか見てニコってしちまうところ。いや、そうなんよ!そうなるよね?やっぱり!つーか、私もずっと上ばかり、もしくは下ばっかり見ている。空とか木とか鳥とか虫とか見ていてニッコリしてしまう。本当はもっと地面と水平に目をやって人間と目を合わせ、社会に目を向けないといけないような気がしていたけど、この映画観てたら、いや、いんだわ私このままで、と思えたわ。水平の世界は良い事も楽しい事もいっぱいあるけど、たまに息苦しくなるじゃあないですか。そこからちょいと目線を上げ下げするだけであら不思議。なんて静かで穏やかな世界なんだ。

 

あと、これは私の思い出と結びついてる所もあって、映画終わった後に涙がだだ漏れてしまった。私も血の繋がらないオジサンがいて、その人はもう亡くなったのだけど、その人を思い出した。寡黙な人で働き者で、それで本をいつも読んでいた。老眼鏡かけて。

 

最期の入院中はコロナでお見舞い行っても会わせてもらえないのを無理やりお願いして、病室に通してもらって、意識が朦朧としているオジサンの手を握って、泣きながら耳元で、オジサンありがとう、って何度も呼びかけたら、精一杯の力で手をぎゅうって握り返してくれたのだ。

 

映画でも女の子がさ、オジサンに言うわけよ、おじさん、ありがとう。って。うわーん、こんなん泣けるやん。分かるよ。こんなええオジサンだもの。わちきのオジサンも清貧な人であったがな。

 

あと全然関係ないけど、私が観たいと思って観に行く映画はわりと客層的にオジサン多めのプラス家族連れって構成なんだけど、今日は断然60代以上のおば様達が多い。これはあれですかいね。役所広司を推しとしている人達ですかいね?いや、いいね。何歳になっても推しがいるのは。

 

私も来週には、「カラオケいこ」を観に行こう。推しの綾野剛が出ているから。