バオバブの木

天気が土日ともよかった。よかったので思い立って、乗鞍岳に初登山に行ってみた。真夏の低山登りまくってるなら、体力的には大丈夫、といつぞや山で出会ったじい様の言葉を信じて行ってみたら、本当に余裕であった。手軽に3000m級の山の景色が見えるのだもの、そら人気だよな。人が多くてビックリ。初めて山道渋滞つーものを体験した。

 

まあ、遅い前の人には構わず圧をバンバンにかけていくタイプだけどな、私は。だって、私は圧を感じる前に後ろから来る人のスピードを読んで、この人早いな、と思ったら先に行ってもらうのだが、中には大分圧をかけても道を譲ってくれない人がいるので、圧をめげずにかけ続けるのだ。世の中早い人も遅い人もいる。どちらに合わせる必要もないし、相手に自分のペースに合わせてもらおうとしてはいけないと私は思っているので、私よりペースの早い人には私の遅いスピードに合わせず先に行ってもらうし、私より遅い人は私という他人を自分のペースに巻き込まないように、速やかに先に行かせてくれれば良いのである。ということでにこやかに圧をかけ続けていたら、やっとどいてくれた。

 

昔、花火大会でコンビニのトイレがめちゃくちゃ混んでいた時に、コンビニのトイレは狭いので出口にある手洗い場に人が立っているとトイレに入れない時があった。だから皆速やかに手を洗って次の人に交代していたのだが、2歳くらいの子供さんを連れたママが、トイレから出てきたと思ったら、手を洗おうね〜と言って、その子が石鹸を付け、ゆっくり泡立て手をゴシゴシしているのを、微笑ましく見ているのだが、その時に、おわ〜この人はやばいぞ〜、と思ったのだ。子供の自主性を尊重するのはとっっっても良い事である。

 

そうであるがこの長蛇の列のトイレの先頭で2歳児がノロノロ石鹸で手を洗うのを許すその心は?私だったら、さっと子供の手を石鹸で包んで洗って流して、すぐ次の人に交代する。この母親はこの長蛇の列の人たちを完全に頭の隅にも置いていないのだ。誰か他人の為に何かを考えてあげる自然な姿勢は、子供の自主性を育む事と同様に大事な事だとは思わないのであろうかのう。

 

だから、私は外でそういう人に出会ったら、性格悪いと思われてもニコヤカニ無言で圧をかけるのである。くだんの母親にも圧をかけたが、むちゃくちゃ神経がバオバブの木ぐらいぶっとい神経の持ち主で、結局2歳児に最後まで綺麗に手を洗わせておった。それはそれでアッパレだ。親がそうであるから、きっと何者にも屈しない意志の強い良い子になるであろう。それが、裏目に出ないといいけどね☆って少し呪いは念力で飛ばしておいたが。

 

乗鞍岳は楽しかった。楽しかったのに何故かバオバブの木の幹くらい神経のず太い母親の話にすり変わってしまった。

 

ま、いっか。