モンスターになる前に

Twitterを見ていたらトイレットペーパーがカラカラに売り切れたお店の画像が流れて来た。思わず、プッと笑う。マスク不足から波及してトイレットペーパーの原料?も無くなりそうだと言うデマを信じ込み買い込む、おアホがおるのだ、と。

 

それで今日外出したついでに、まあ、ここの市民は冷静だから買い込むおアホはおらぬだろうが、確かにおウチのトイレットペーパーも、あと3日4日で切れそうだな、と買おうと思って店に行って仰天した。売り切れておる!そこで近い所を4箇所回ったがすでに全部売り切れておった。

 

そこで急に、買い占めるおアホはほんの1部で、あとは買い占めるおアホがおるから、無くなる前に買っておきましょ、という心理が働いて、今日本日買いに来た人が大半なのではなかろうか、と思い至った。だって私だって、いつもおウチのトイレットペーパーが切れてしまい、このままでは明日は手で拭くか新聞紙で拭くかという瀬戸際まで買うのを忘れているくらいなのに、Twitterを見て切れる3日前に買いに来た!

 

つまり世の中の大半の人が、切れるあと1日前か2日前か中には1週間1ヶ月のタイミングでトイレットペーパーを買い足していたところ、買い占めるおアホが出るかもしれない、という心理から、今日本日買うタイミングを無視して皆さん一斉に買いに来たのだ。

 

という事は買い占めるおアホより、買い占めるおアホを恐れてタイミングを無視して買う私達1人1人のチカラが合わさって強大なトイレットペーパー買い占めモンスターが出来上がっていることになる。

 

そう考えたら笑えてきた。面白い。だが私は性格がねじ曲がっているので、意図せずモンスターになっているかと思うと不愉快である。あと3日4日後にはマジでトイレットペーパーが欲しいが、トイレットペーパーを見つけたら今の私は少なくとも4つは買うだろ。(店頭では1人1つとなっているが、店を渡り歩いて買うだろう)。く、くっそ!モンスターになりたくないのに、私自身がモンスターになっている。友がいたら迷わず俺が完全にモンスターになる前にその剣で俺を、お前の手で俺を始末して欲しい…と懇願しそうだ。まあ、きっとその友もトイレットペーパーを見たらモンスターになるだろうが。

 

くっそ〜、本当にこのままではトイレットペーパーが切れて悲惨な事になる。が、私はモンスターになるのはやめた。アホらしい。無ければ無いでやっていくのだ。新聞紙でも使うわ。流せぬが専用のゴミ箱でも作っておこう。

 

そうかー。でも今回の事でしみじみ分かった。世の中ってみんな欲しいモノはある程度一緒でそれなのに店頭から無くならないのは、買うタイミングがズレているからなんだ。ズレているから店頭という箱の中にある一定数保持していられる。それをみんなでタイミングを同じにしてしまうと、たちまち手に入れられない人が出てくるのだ。店に出たら買う、というタイミングで買ってしまうと。

 

そうやって考えるとタイミングがズレている事は非常に素晴らしい。時刻キッチリに通学通勤、みんな同じタイミングでお仕事、ってきっと何かみんな同じタイミングで同じことするから、その箱を満たす為のエネルギーが、何かが物凄く消費されているような気がする。

 

よし、明日からお尻は新聞紙で拭き、月曜から思いっきり遅刻をして行こう。俺はモンスターにはならない。

 

…嫌、やめておこう。モンスターにはならないが色々何か社会不適合者みたいだ…。おしりを新聞紙で拭き遅刻を繰り返すのは。

 

とりあえずトイレットペーパー〜はーやーく来い!こっちの(トイレの)水はあーまーいぞ〜