極寒避け電車

年末に登り納めとして、低山縦走をした。15kmの山行きとその後電車に乗り元の駐車場まで戻るルート。あまり地元の電車に乗りなれないゆえ、ワンマンカーのしくみが分からぬ。まずドアは全部開かない。後ろ側のドアを乗客が押さないと開かない。私は1番前のドアで間抜けに開くのを待ち、あまり開かないので焦って開閉ボタンに気が付き押すも開かない。点灯しているボタンしか開閉の権利が無いらしい。そうこうしてる内に後ろ側の人が乗っているのに気が付き後ろ側のドアから無事に乗れた。

 

良かった。他に乗客がいて。いなかったら開くまで待って開かずに馬鹿面下げて電車を見送ったであろう。30分に1本しか通らないこの路線で乗り損ねは地獄である。下車の時も同じように降りたい人が1番前のドアスィッチを押して開ける。あとワンマンカーであるので回数券とか料金箱入れがある。バスみたいでおもろい。私はスイカだったのでワンマンカーのワンマンさんに見せて駅の出口でピッ!とすればよろしかった。でもシステムが分からずドギマギしてしまった。都会に出てきた田舎者が色々分からずドキマギする行動を、田舎者が田舎でやってしまった。

 

後で妹に聞いたところ、あのようなドアを1つしか開けないケチシステムは、どうやら寒い地方や寒い時限定の処置であるらしい。確かに乗客も疎らな各駅停車の駅で人も乗るか降りるか分からぬのにガバガバドアを全箇所開けていたら、車内は極寒になり乗客は網走刑務所行きの囚人の気持ちになるであろう。1箇所しか乗り降りの権利をスイッチに与えないシステムは、乗客を囚人の気持ちにさせない優しいお気持ちからであったのか。なるほろ。妹の前でしきりに納得していたら、いや、いくら車社会であろうとも地元であのシステム今まで知らんかったんかい、と突っ込まれたし、20代の甥っ子も知っていたようだし、情報弱者ぷりを露呈しただけだったが。

 

縦走で鳥を沢山見たし10時間歩き続けれて沢山幸せになれた気持ちを書こうと思ったのに、電車のシステムにドキドキさせられて興奮しちまった事を書いてしまった。でもこの歳になってもまだまだいっぱい知らない事が多くて、楽しいばい。山や山行きはちょっとした旅気分をいつも味あわせてくれるから、今年も沢山登るぞよ。