待つにはまつ毛を数えて。

私のいけないクセだが、人の話を最後まで聞けない。6割くらい聞いたところで、質問の答えや結果を言ってしまう。そして話が遅い人と話しているともっと厄介で相手が2割くらい話始めたところで、質問の内容を聞き返し、それと同時にもう結果や返事をしてしまう。

 

ある時、そうと言っても最後まで聞かなければ相手が本当に伝えたい事が分からないでしょ、と友人に指摘されて、それからは我慢強く相手の話が終わるまで待つ事にした。

 

ところが最近またもやその悪いクセが出始めた。それには理由があって、そう、若者、20代の若者と仕事する事が多いのだが、かなりの確率で話すのが遅いと感じるのだ。私の友人達も話すのが遅いと思うが、それに輪をかけて、話すのが遅い。遅いどころか変な間がある。その間に耐えられず、まくし立てて話し、さっさっと話を切り上げようとする、生まれながらの人見知り。

 

私は自分に自信がない。ゆっくり話せばそれだけ、人から注視されている時間が長くなる。だからさっさっと話し、さっさっと切り上げ風のようにドロンとしたいのだ。

 

しかしあれだね、こっちが聞く方になると相手の話が長くても付き合うしかない。そうなると話の内容は最初の2割くらいで何が言いたいのか分かってしまうので、あとは話が終わるまでその人の顔とか話し方とか、全然関係ない質問事がドンドン湧いてくる。そしてとうとうそれが抑えられず、やはり相手の話の途中で喋りだしてしまう。

 

非常に悪いクセだ。

 

今日も取引先の20代の若者の話を遮りまくり、社内の他部署の20代の若者の話も遮りまくった。そう、20代。君達は何故にそんなに話すのが遅いのだ。そんなにゆっくり話して自分によっぽど自信があるの?ゆっくり話してる分それだけ、私(他人)の注目を集めちゃうよ?ホクロの位置を確認したり、鼻毛の数まで数えちゃうよ?

 

それでも今日も彼らは遅く喋る。こちとら人前で話す事は苦手だ。この人達は苦手ではないらしい。だから私は相手のペースに何とかじっくり合わせて、相手の鼻毛の数を数えるのだ。って最近はコロナウイルスでみんなマスクしてるから、まつ毛の数でも数えてよう。