ナウシカとエレン

話が難しくなって来たので、しばらく離れてしまっていたが、進撃の巨人が最終回も近いという事で、漫画をまた読み出した。そうしたら最新刊まで一気に読めてしまった。盛り上がりがすごい。

 

私は独断と偏見で判断するが、この作者は100%漫画版の風の谷のナウシカに影響されていると思う。既視感のあるシーンが結構出てくるのだ。

 

最新刊の進撃の巨人を読んで、エレンにめちゃくちゃ人間くささなリアルを感じて共感できる。結局人って愛情をかけれる範囲って、自分の精神的範囲5mくらいのもんだね、と納得するのだ。

 

ナウシカと進撃で1番よく似ていると思うのは、正悪の判断は結局大多数である事で、この世の中には正悪ハッキリしているものなど、ごくごく僅かであると突きつけて来るという事だ。

 

人は正悪どちらも持っている。それを正しさしか見ようとしないから、人を排除する動きになる。その正しさは作られたものであって絶対的なものではない。社会のルールは守らなければならない。それは正だからではなく、半径5m以内の自分と自分の大切な人の環境を守る為だ。だから自分以外、もしくは自分自信も守るものがない人はたやすく社会のルールなど飛び越えてしまう。

 

漫画版のナウシカで、息子になった巨神兵を利用して優しい人間の卵を焼き払い、死にゆく巨神兵に縋り付き泣くナウシカは、私の中で怖くも気持ち悪くもあり、でも何かすごく人間そのもののようで面白い。

 

正悪の矛盾と混沌。読んでいて、それでもエレンとナウシカに、いいよ、進むしかないよね、と声を掛けたくなる所がとてもよく似ているのだ。

 

関係ないが、漫画版ナウシカクシャナが素敵に過ぎる。クシャナ視点での漫画版ナウシカを誰かアニメか映画にしてくれたら、100000000回は観るけどなあ。