ディナーの邪魔を

ぬくすぎる今日この頃。流石に会社から帰って来てからの裏山散歩も暑さで短い距離しか行けぬ。帰り際に草むらの方でバタバタと鳥が羽ばたいているので、双眼鏡で覗き込むとモズだ。もう1羽いるから何してるんだ?とよく見たらイワツバメのヒナだった。どうやら狩りの最中だったようだが、私に驚いてモズは逃げてしまった。

 

残されたイワツバメの可愛らしいこと。周囲を見回してもイワツバメが巣を作る所などないし、おそらく川岸の方からモズに捕まってここまで連れて来られたのであろう。しかし困った。このままモズのエサにするのも忍びないので家に持ち帰り、家の軒下のツバメの巣に入れておいた。種類違うから継父母がエサをあげずに攻撃するようだったら、こちらで引き取るしかないと、眺めていたがなかなか親ツバメが帰ってこない。仕方ない。とにかく野鳥を触ったから手を洗おうと一旦洗面所に行き、戻ってきたらすでにイワツバメのヒナは飛び去っていた。あらま。

 

まあ、でも飛び立てるくらい元気で良かった。見つけた時は放心状態でよっぽとモズが怖かったのか、わざわざ私の方に寄ってきて、靴にしがみついてきたから。

 

イワツバメ初めて近くで見たけど、いつもの馴染みのあるツバメより、少し小さくて、色は黒と白のみ、いつものツバメは喉の下とか赤いけど、イワツバメは喉も白い。いつものツバメが洋風ならイワツバメは和風だ。とっても可愛らしかった。家に持って帰る途中も段々リラックスして、ピチョっと鳴くし、私の手をツンツンしてみたりしていた。あっという間に飛び去って行ったけど、どうか元気に生き抜いてくれると良い。モズっ子にはディナーの邪魔をしてしまって申し訳なかったな。すまん。

 

私は鳥は分け隔てなく好きなので、モズには申し訳なかったとおもうが、でもイワツバメは助かって良かったと思う。こういうどっちつかずの気持ちって、イケメン2人に言い寄られてどちらも選べない、みたいな気持ちだろうか。と言うてもそんな状況になった事ないから、妄想の域を出ないが。