ナインティーンの髪の色だ

登山の帰りに車から田んぼいっぱいの稲穂が金色に輝いてるのが見えた。もうすぐ収穫だろうか。一面の黄金色は本当に美しいとしかいいようがない。田んぼの黄金色を見ていると、必ず思い出すOZという漫画があって、終わりのシーンを泣いて見終わった記憶がある。とってもいい終わり方なのだ。(自分的に)

 

話は金持ちの秀才のお嬢フィリシアと、その子をOZに送り届ける役目になったムトー軍曹(サージェント)と、それにお供するOZの産物19(ナインティーン)という美しいアンドロイドを中心に話が進んでいく。主人公はフィリシアだが、真の主人公は19だと私は勝手に思っている。

 

最後のシーンではムトーが夢の中で退廃したムトー達の世界ではなかなか見る事ができない一面の麦畑の夢を見て目覚める。それを思い出してフィリシアに話すのだが、その麦畑の黄金色を、19の髪の色だ、と話すシーンなのだ。

 

うお〜ーー!!ナインティーン!!良かったね〜〜〜って号泣した記憶が鮮烈で、今でも稲穂の金色を見ると、ナインティーンの髪の色だ、っつー、サージェントの小っ恥ずかしいセリフを思い出すのだ。

 

私自身はムトー軍曹のように一面の黄金色の稲穂を見て、思い出す人はいない。いないけど、ノスタルジィは感じる。こんな美しいものに例えられて毎年思い出して貰えるなんて、ナインティーンは幸せなヤツよのお。私が滅しても誰かが私を思い出す瞬間はあるんかいな?まあ、自分が滅した後の事は自分は知り様子もないのでどうでもいいが。

 

しかしふとした瞬間に誰かの記憶にふっと現れる事が出来て、その人を幸せな気持ちに出来たらええなあ、とは思うので、あまり性格の悪い事はしないようにしておこう。ふと思い出して憎まれるのは嫌だからのお。