詐称による拷問

去年の冬初めてしもやけになりました。左足の中指1本だけ。今まで生きていて一度もならなかったのに、なってるなら学生の頃の暖かい格好が許されないスカートの下はスースーのあの時期の方がなりそうではないですかい?何故にファッションは2の次3の次くらい5億枚重ね着して防寒しているこの体に突如しもやけ、などというものがふりかかったのだろう。

 

と、去年は思っていたが、大寒波だぜーいと騒がしい今日この頃、やはり左足の中指だけ1本しもやけになってしまった。痒いし痒いのい触れると痛い。昔父が姉のしもやけを治す時に糸で指をギュンギュンに締め付け針でブスッとさして悪い血を抜いていたが、あれは効能があったのであろうか。あろうとなかろうとこの赤く腫れ上がった部分に針を刺して何とかしたくなる衝動は分かる。分かるが私は先端恐怖症の気があるので謹んで慎みまくろう。

 

それにしても仕事のクセではあるが、何事も現象の理由というか原因を知りたくなる。何故に2年前から突如しもやけになるようになってしまったのか。体質が変わったのであろうか。体質が変わったってどんな体質になるとしもやけになるのであろうか?それに何故に左足だけなのだろふ?

 

それでふと気がついた。2年くらいに世間の人はとっくに知っていたが、私としては大発見!みんなに布教したい!と気がついた事がある。それは暖かい格好すると暖かいということだ。私は自然様への信頼がとても厚く、人間如きが多少なりとも着込んでもこの冬の寒さからは逃れられぬ、と寒がりの癖に服を信用せず外出時も大して防寒していなかった。冬はガタガタと震えて過ごすのが当たり前であったのだ。しかし鳥見を始めてさすがに寒く、着込んで出かけるようになったら、おいおい、慰めかと思ってたけど暖かいやんけ。服着込むと暖かいやんけ!!って大発見したのが2年ほど前である。

 

それで重ね着の虜になった私は着膨れもなんのその、会社の社畜服の下にも別の服を着て行くようになった。足元も例外ではない。分厚い靴下を重ね着しまくり。しかし靴下を重ねる事により会社で履く靴がキツく感じるようになった。そもそも私の足は女人にあるまじき25.5とういう脅威の大きさだが、何を恥じらったか会社には25cmと詐称して靴を貰っていた。過去の自分にツッコミたいが、25cmも25.5cmも全然女人として可愛くないサイズなのだから本当に無駄な詐称である。

 

それで過去の私が無駄な詐称をした事によりただでさえちょっと足指当たるね?先っぽ。と思っていた靴がギュンギュンに攻めてくるようになった。それも私は右足より左足の方が数ミリデカイ。なおかつ安全靴であるので全然指に負けてくれないつおい靴がこれでもかと足の指、それも特に長い中指を攻め立ててくるな、とは思っていたのだ。

 

それでこの前の寒波である。可哀想に私の左足中指は極寒の中縛り付けの拷問をうけてとうとう病に倒れてしまったのであるな。それにしても理由が分かってスッキリした。それ以来靴を履く時は靴下の重ね履きを止めて、靴を履かない時だけ重ね履きする事にした。

 

しかし詐称する事は自分に跳ね返って来るということだな。何の得もない0.5ミリの詐称により足指ギュンギュンの拷問を受けるのだから。