ふるさとは遠きにありて

北アルプス登りたい熱が夏山シーズン過ぎた頃にやってきた。という事でYouTubeで登った人の動画ばっかり見て登るシュミレーションをしている。うむ。どう考えても今の自分じゃ無理だ。

 

それにしても本当に滑落してお亡くなりになる人が多いのもわかる。馬の背とかジャンダルムとか大キレットとかの映像見てると正気の沙汰じゃないね。つんつんの岩の尖った岩稜帯を僅かな足の置き場手の置き場を見つけて進んで行くのだ。判断を謝ると転がってこの世からあの世へ渡る事になる。見ていてぞ〜っとするが、それ以上に行きたい欲求がすごい。

 

昔小学生の時仲間と遊びで山を登った。誰かが登山道を逸れた道から行こう、といって斜面がきつい道を横切り、みな次々と歩いて行く。私は列の最後で同じように横切ろうとしたが、足を置いた場所の土が崩れて慌てて近くの土の隙間に手を入れた。下を見ると随分高くて落ちたら死ぬ、と思ったら全身から汗が吹き出して、頭がキーンとなって震えて来た。怖くて声も出せなくて子供の集団の事だから私が取り残されているのも気がつかず皆はサッサっと先へ行ってしまった。

 

壁に張り付くようなほとんど垂直の場所を何とか震えながら渡りきった。渡りきった時、死なずに済んだとめちゃくちゃ安心した。多分北アルプスの難所といわれる場所はそんな感じの場所が延々と何時間も続くのだろう。いやだ。怖い。楽しそう♡生きてる喜びめっちゃ感じれる場所じゃん。我ながら情緒のバクがすごい。

 

とりあえず元来の無鉄砲さから今すぐにでも北アルプスの難所にチャレンジして滑落してあの世へ登る事がなきよう、グッと自分を抑えなくてはいけない。だからまずは体力をもっと向上せねば。縦走して馬の背とかジャンダルムとかは行くつもりはないけど、せめて槍ヶ岳西穂高岳くらいは登ってみたい。

 

まずは苦手な背筋を鍛えよう!と早速背筋起こしをおこなったが、3センチくらい顎を浮かせるので精一杯だった。かなしい。すごく遠い。体力的に、登れるようになるまで。

 

ふるさとは遠きにありて思うもの、全然ふるさとじゃないけど、登りたい山が遠すぎてふるさとみたいに感じちゃったわ。